【保存版】特別永住者とは?永住者との違いや雇用のポイントを解説

【保存版】特別永住者とは?永住者との違いや雇用のポイントを解説

「特別永住者ってどんな外国人?」
「永住者との違いはあるの?」

このような疑問をお持ちではないでしょうか。

特別永住者とは、第二次世界大戦以前から日本に居住している朝鮮半島出身者に与えられた永住権の在留資格、またはその資格をもつ外国人を指します。似た在留資格の永住者とは法的根拠や資格要件が異なり、雇用手続きの際も特別永住者は対応が異なる点があります。

そこで本記事では、特別永住者と永住者の違いや雇用のポイントについて詳しく解説します。特別永住者の理解を深めて記事を参考に雇用を進めていきましょう。

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目次

特別永住者とは

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特別永住者とは、1991年に施行された「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(入管特例法)」で定められた在留資格またはその資格をもつ外国人を指します。

参考:e-Gov|日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法

第二次世界大戦で日本の占領下にあった朝鮮人・韓国人は、日本国籍をもっていましたが戦後のサンフランシスコ平和条約において日本国籍を離脱しました。その後、経済的理由や社会情勢の問題により日本に残留したい意思をもつ外国人に特別永住権が付与されたのです。

出入国管理在留管理庁の発表によると2023年時点での特別永住者の数は、28万1,218人です。

出典:出入国在留管理庁|在留資格別 在留外国人の構成比

特別永住者の地位は子孫にしか引き継げない仕組みになっているうえ、特別永住者内での少子高齢化が進み、その数は今後減少していくと予想されています。

特別永住者には在留カードに代わって「特別永住者証明書」が発行される

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在留カードは、日本で長期間の滞在が認められた外国人に対して発行される身分証明書です。在留カードを保持していない外国人は、不法滞在者に該当します。

特別永住者には在留カードの代わりに、以下のような「特別永住者証明書」が発行されます。

特別永住者証明書

出典:出入国在留管理庁

特別永住者証明書の交付場所と有効期限は、以下のとおりです。

交付場所有効期限
お住まいの市区町村役所・16歳以上の方(各種申請・届出後7回目の誕生日まで)
・16歳未満の方(16歳の誕生日まで※)
※2023年11月1日以後に交付された特別永住者証明書の有効期限は、16歳の誕生日の前日まで
猪口 裕介

在留カードは常時携帯する義務がありますが、特別永住者証明書には常時携帯の義務はありません。

特別永住者と永住者の違い

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「特別永住者」と似た在留資格に「永住者」があります。

特別永住と永住者は、どちらも日本での永住が認められた在留資格ですが、資格要件や法的根拠が違います。特別永住者と永住者の違いを以下の表にまとめました。

スクロールできます
項目特別永住者永住者
資格要件戦後のサンフランシスコ平和条約において日本国籍を離脱した者で日本の永住を希望した外国人。
またはその子孫。
日本に原則10年以上継続して在留する外国人
※特例あり

以下、3つの要件を満たしている外国人
①素行が良いこと
②自分で生計を立てられる資産や技能があること
③その人の永住が日本国の利益に合うと認められること
就労制限なしなし
日本滞在期間の制限制限なし
※7年ごとに特別永住者証明書の更新が必要
制限なし
※7年ごとに在留カードの更新が必要
根拠となる法律日本国との平和条約に基づき、日本の国籍を離脱した者などの出入国管理に関する特例法(入管特例法)出入国管理及び難民認定法
在留カードなし
※代わりに特別永住者証明書を交付
あり
申請場所お住まいの市町村役所入国管理局

このように各項目において違いはあるものの、滞在や就労に関してはどちらも制限なく日本で生活できる外国人だといえます。

特別永住者を雇用するポイント4つ

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ここからは、特別永住者を雇用する際のポイントを4つ紹介します。

  • 仕事内容を制限する必要がない
  • 在留カードを確認しなくてよい
  • 外国人雇用状況の届出が義務化されていない
  • 通称名が役所で登録され住民票やマイナンバーカードに記載されているか

参考にしながら手続きを進めてみてください。

1.仕事内容を制限する必要がない

特別永住者は、仕事内容に制限なく雇用できます。永住者などの身分・地位に基づく在留資格以外の多くの外国人労働者は、在留資格と関連のある仕事にしか従事させられません。

例①

技術・人文知識・国際業務」の在留資格をもつ外国人が従事できるのは、技術的な仕事・人文知識に関する業務・国際業務のみ。

例②

特定技能」の在留資格をもつ外国人が従事できるのは、介護や建築、宿泊分野といった特定の14産業分野に限定。

しかし、特別永住者は仕事内容に制限がないため、どんな職種にも就かせられます。

2.在留カードを確認しなくてよい

外国人労働者を雇用する際は在留カードの確認が必要ですが、特別永住者の場合、在留カード(特別永住者証明書)の確認は不要です。

猪口 裕介

他の外国人労働者と比較して、書類確認の手間が減り、スムーズに雇用手続きを進められるでしょう。

3.外国人雇用状況の届出が義務化されていない

外国人労働者を雇用する事業者はハローワークに「外国人雇用状況の届出」を提出するのが義務付けられていますが、特別永住者は対象外です。

外国人雇用状況の届出とは

国が外国人労働者の就労状況や雇用環境を正確に把握するために使用するもの。

この届出をもとに、雇用環境の改善や事業主の方への助言・指導などをおこない、外国人労働者が安心して働ける環境づくりを推進します。

提出を怠ったり、虚偽の内容を記載したりすると30万円以下の罰金が科せられる可能性があります。特別永住者の雇用では、この届出が不要なため、書類手続きの負担が軽減できるでしょう。

4.通称名が役所で登録され住民票やマイナンバーカードに記載されているか

特別永住者を含む日本に住む外国人労働者は、日本での生活や仕事で不便をなくすために日本式の名前を登録できます。これを通称名といいます。

通称名で応募する外国人労働者もいるため、雇用の時点で住民票またはマイナンバーカードに記載があるか確認しましょう。

記載がない場合は役所での通称名の登録が完了しておらず社会保険関係の書類上で通称名を使用できないことがあります外国人労働者の身元特定に欠かせない作業であるほか、事務処理で本名と通称名どちらの記載も必要になることもあるからです。

猪口 裕介

通称名は住民票やマイナンバーカードから確認できます。

特別永住者の採用でお困りの際は「日本料飲外国人雇用協会」にご相談ください

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特別永住者に関するよくある質問

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特別永住者に関するよくある質問をまとめました。

特別永住権は何世まで引き継がれる?

原則、特別永住権には世代の制限はありません。子孫が続く限り、特別永住権は引き継がれます。

特別永住者の国籍は日本なの?

特別永住者の国籍は日本ではありません

猪口 裕介

特別永住者は日本への永住権を付与されているだけで、国籍は出身国のままです。

日本国籍を取得するためには、帰化申請が必要です。帰化申請が認められると、特別永住者は日本国籍を取得し、日本国民としての権利が与えられます。

特別永住者とは韓国人のことを指す?

特別永住者には韓国人が含まれますが、韓国人だけを指すわけではありません。歴史的背景から、韓国人以外にも台湾人や朝鮮人、タイ人など朝鮮半島出身者が多いです。

特別永住者の理解を深めたうえで採用を進めよう!

汎用

労働人口の減少が問題になっている日本において、特別永住者は企業にとって貴重な戦力となります。以下の雇用のポイントを押さえて、採用を進めていきましょう。

雇用ポイント
  1. 仕事内容を制限する必要がない
  2. 在留カードを確認しなくてよい
  3. 外国人雇用状況の届出が義務化されていない
  4. 通称名と本名が一致しているかを確認する

「特別永住者を適切に雇用できるか不安…」という方は、「日本料飲外国人雇用協会」にご相談ください。特別永住者の採用手続きに関する専門知識を活かし、採用が円滑に進むようサポートいたします。

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監修者プロフィール

猪口裕介
猪口裕介一般社団法人 日本料飲外国人雇用協会  理事 兼 事務局長
外食業に特化した求人媒体を運営する人材支援事業会社にて、約20年間に渡り首都圏版メディアの立ち上げや事業責任者として従事。専門学校・短大にて就職セミナー講師としても20校以上の活動経験あり。2019年に特定技能制度の施行開始にあたり、登録支援機関の立ち上げとして「日本料飲外国人雇用協会」に参画。現在は理事 兼 事務局長として活動を所掌している。
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