インドネシアから介護人材を確保しよう|在留資格や雇用手続きを解説

インドネシアから介護人材を確保しよう|在留資格や雇用手続きを解説

「インドネシア人を介護職として受け入れたいけど、雇用の仕組みがよく分からない…」
「日本語はどの程度できるの?文化の違いでトラブルになったりしないの?」

このような疑問を抱えていませんか?

インドネシアから来日して介護現場で働く人材は年々増えています。

インドネシア人は身近な人を大切にする文化を持っており、介護職にも適しています。また、語学の学習意欲も高い傾向にあるため、言語面での不安が解消されやすいです。

本記事では、インドネシア人を介護職として雇う方法について徹底解説します。インドネシア人を受け入れるメリットや注意点、必要な在留資格などを紹介するので最後までご覧ください。

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目次

日本の介護現場で働くインドネシア人の就労状況

汎用

のちほど詳しく解説しますが、インドネシア人が介護分野で就労可能な在留資格(日本に滞在し活動が許可された資格)は「技能実習」「特定技能」「介護」「特定活動」の4種類です。

これらの中で「特定技能」の在留資格を保有するインドネシア人の雇用実態に関するデータを入手しました。

以下は厚生労働省の資料をもとに作成した、2024年12月時点における特定技能で介護に従事する外国人の国籍別人数を示した表です。

国籍人数
インドネシア12,242人
ミャンマー11,717人
ベトナム8,910人
合計44,367人

出典:厚生労働省|外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について

特定技能外国人の中でインドネシア人がもっとも多く、全体の約3割を占めています。インドネシア人の受け入れ実績が豊富なため、初めて外国人を雇用する企業にとっても安心して採用できる国籍と言えます。

インドネシア人が介護職に就ける在留資格

汎用

インドネシア人が日本で介護職として働くためには、在留資格が必要です。対象となる在留資格は、以下の4つです。

介護職に就ける在留資格
  • 技能実習
  • 特定技能1号
  • 在留資格「介護」
  • 特定活動「EPA介護福祉士・候補者」

取得する在留資格によって、在留期間や就労できる範囲が異なります。

介護福祉士を目指すルートも紹介するので、参考にしてみてください。

技能実習

技能実習は、介護の現場で働きながら技術を習得し、帰国後に母国で活かすことを目的とした在留資格です。2025年の法改正により、令和7年4月1日から訪問系サービスに従事できるようになりました。

技能実習の条件や特徴は、以下のとおりです。

概要
対象者・18歳以上
・将来的に母国で介護に従事する意思がある
日本語のレベル入国時N4程度
在留期間最長5年

技能実習で3年以上の実務経験を積むと、国家試験の受験資格が得られます。資格取得後は、在留資格を「介護」に切り替えて、日本で長期的に就労が可能です。

特定技能1号

特定技能は、介護の現場で働く外国人材の受け入れを目的に設けられた在留資格です。2025年の法改正により令和7年4月21日から訪問系サービスの従事が可能になりました。

特定技能の条件や特徴は、以下のとおりです。

概要
対象者・18歳以上
・介護技能評価試験・日本語能力試験の合格者
日本語のレベル国際交流基金日本語基礎テストA2またはJLPT N4
在留期間最長5年

特定技能で来日する外国人は即戦力として期待されており、入職後すぐにスタッフの一員として現場での活躍が期待できます。

介護職として通算3年以上の実務経験を積み、試験に合格すれば介護福祉士の資格を取得できます。

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在留資格「介護」

在留資格「介護」は、介護福祉士の国家資格の取得が前提となる在留資格です。

国家試験を受けるためには、日本の介護福祉士養成施設において規定の教育課程を修了するか、技能実習または特定技能などの在留資格で3年以上の実務経験を積むかのどちらかが必要です。

在留資格「介護」の条件や特徴は、以下のとおりです。

概要
対象者国家試験の合格者
日本語のレベル養成学校入校時N2程度
在留期間永続的に可能

在留資格「介護」在留期間更新の回数制限がないため、長期雇用を見据えた採用ができます。

特定活動「EPA介護福祉士・候補者」

特定活動「EPA介護福祉士・候補者」は、日本とインドネシア・フィリピン・ベトナムとの経済連携協定(EPA)に基づく在留資格です。

特定活動「EPA介護福祉士・候補者」の条件や特徴は、以下のとおりです。

概要
対象者・インドネシア・フィリピン・ベトナム人
・介護の経験や知識の要件を満たしている
日本語のレベル就労開始時点でN3程度
在留期間4年

EPAの候補者として来日した外国人は、現場で知識や経験を積みながら国家資格取得を目指します。

入国後4年目に国家試験を受け、合格すれば在留資格を上限なく更新可能で引き続き介護の仕事に従事できます。

インドネシアから介護人材を受け入れるメリット

汎用

ここでは、インドネシアから介護人材を受け入れるメリットを紹介していきます。

主なメリットは、以下の3つです。

受け入れるメリット
  • 労働力の確保につながる
  • 家族を大切にする文化が丁寧な介護につながる
  • 日本語の習得意欲が高い

順番に見ていきましょう。

労働力の確保につながる

インドネシア人の介護人材を受け入れると、労働力を確保でき、人手不足の問題を緩和できます。

厚生労働省によると2040年には約57万人の人材が不足すると推計されており、介護ニーズの拡大と人材確保が追い付かないと言われています。

介護の特定技能においてもインドネシア人がもっとも多いです。

猪口 裕介

受け入れ実績が豊富な点も、はじめて外国人を雇用する企業にとって安心材料となります。

参考:厚生労働省|第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について

家族を大切にする文化が丁寧な介護につながる

インドネシア人は家族を大切にし、身近な人を世話する習慣が根付いています。そのため、介護の仕事に向いており、利用者に対して温かい対応ができます。

利用者は外国人労働者に対して以下のような不安を抱きやすいです。

抱きやすい不安の一例
  • 敬ってもらえないのではないか
  • 真面目に働かないのではないか
  • 乱暴に介助されるのではないか

丁寧な介護ができるインドネシア人は、利用者の信頼を得やすいです。

日本語の習得意欲が高い

インドネシア人は、働くことへのモチベーションの高さから日本語の習得意欲が高い傾向にあります。来日前からJLPTのN4・N3レベルの合格を目指して学習する方も少なくありません。

N4・N3レベルとは、日常会話に支障がない程度の日本語力を証明する基準であり、介護現場での基本的な意思疎通にも対応できるレベルです。

猪口 裕介

来日後もさらに上のレベルを目指して学習を継続する姿勢が期待でき、現場での会話力や理解力の向上が見込まれます。

外国人材を雇用する際の注意点

外国人材を雇用する際は、国民性や文化的特徴と向き合う必要があります。

たとえば、以下のような場面で配慮が必要です。

3つの注意点
  • 理解せずに返事をしてしまう
  • 宗教的配慮が足りずトラブルに発展することがある
  • 時間感覚が日本と異なる

順番に解説していきます。

理解せずに返事をして介護ミスにつながる恐れがある

相手の指示をよく理解していなくても「はい」と返事をしてしまうことがあります。

これは文化的な背景や、相手に対して失礼のない対応をしたいという思いから来る場合もあります。

そのため、個々の日本語能力や性格等を把握し、介護ミスが発生しないように社内人材間の理解を進める意識が大切です。

理解度を確かめるためには、指示のあとに内容を復唱してもらうなどの工夫も効果的です。

宗教的配慮が足りずトラブルに発展することがある

外国人スタッフが安心して働ける職場をつくるには、文化や宗教に対する理解と配慮が欠かせません。

例えば、特定の宗教でヒジャブの着用や、お祈り、断食を大切にしている方もいます。

こうした背景を施設内でも共有するために、掲示物を掲示したり、研修を実施したりすることで相互理解を深める取り組みを進めましょう。

時間感覚が日本と異なる

海外と日本では時間感覚が異なります。

時間間隔が違うことで当初は困ることもありますが、外国人材の方も日本で働く中で時間厳守の習慣はついてくるので取り組みを工夫しましょう。

具体的には以下のような取り組みが有効です。

対応例
  • 入社時に日本の時間感覚について丁寧に説明する
  • 最初は余裕を持ったスケジュールを組む
  • 時間管理のツールやアプリの活用を推奨する

時間をかけて習慣化を支援することで、徐々に改善されるでしょう。

インドネシアの介護人材を受け入れる方法

汎用

インドネシア人の介護人材を受け入れる方法は、大きく分けて以下の2種類です。

受け入れ方法
  • インドネシア在住の外国人を採用する場合
  • 日本在住のインドネシア人を採用する場合

どちらを選ぶかによって、工数や手続きの内容が異なります。

それぞれの受け入れ方法を、詳しく見ていきましょう。

インドネシア在住の外国人を採用する場合

インドネシア在住の外国人を採用する流れは、以下の5ステップです。

海外から採用する場合
  1. 外国人本人と雇用契約を結ぶ
  2. 在留資格認定証明書交付申請を行う
  3. 審査通過後、在留資格認定証明書を本人に送る
  4. 本人が大使館・領事館でビザを申請する
  5. 入国後、在留カードを受け取る

状況によっては、日本側またはインドネシア側での手続きが長引くケースもあるため、想定より時間がかかることを見越して準備を進めることが大切です。

計画段階から余裕を持ち、必要書類の早期準備や関係機関との連携により、スムーズな受け入れを実現させましょう。

日本在住のインドネシア人を採用する場合

日本在住のインドネシア人を採用する流れは、以下の4ステップです。

国内から採用する場合
  1. 人材を募集する
  2. 面接を実施し、在留カードの確認をする
  3. 書面で雇用契約を結ぶ
  4. 在留資格変更許可申請をする

すでに日本に住んでいる人材でも、手続きは省略できません。在留資格の内容によっては、就労が認められていないケースや、在留資格変更の申請が必要になる場合もあります。

円滑な雇用関係を築き、職場で長く安心して働いてもらうためにも、準備は丁寧に進めていきましょう。

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インドネシア人の性格や文化を知って介護職に受け入れよう

汎用

家族や人とのつながりを大切にする文化を持つインドネシア人は、介護の仕事に向いています。仕事へのモチベーションが高く、日本語の学習意欲がある人も多いため、現場での信頼を築きやすい存在と言えます。

本記事を参考に、インドネシアからの介護人材受け入れを前向きに検討してみてください。

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監修者プロフィール

猪口裕介
猪口裕介一般社団法人 日本料飲外国人雇用協会  理事 兼 事務局長
外食業に特化した求人媒体を運営する人材支援事業会社にて、約20年間に渡り首都圏版メディアの立ち上げや事業責任者として従事。専門学校・短大にて就職セミナー講師としても20校以上の活動経験あり。2019年に特定技能制度の施行開始にあたり、登録支援機関の立ち上げとして「日本料飲外国人雇用協会」に参画。現在は理事 兼 事務局長として活動を所掌している。
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