「ビザと在留資格はなにが違うの?」
「就労ビザやパスポートとはまた別?」
このような疑問をお持ちではないでしょうか?
結論から言うと、ビザと在留資格は全くの別物です。
ビザは、外国人が日本に入国するために必要な許可書を指します。在留資格とは、日本に住む外国人が、どんな目的で滞在しているのかを示すものです。
外国人雇用を視野に入れるなら、それぞれの特徴や役割について理解を深めておく必要があります。
本記事では、ビザと在留資格の違いについて詳しく解説します。正しい知識を身につけ、外国人雇用に備えましょう。
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ビザと在留資格の違い
ビザと在留資格の概念はよく混同されがちです。しかし冒頭でも述べたとおり、2つは全くの別物です。以下の表に、違いをまとめました。
チェック項目 | ビザ | 在留資格 |
---|---|---|
目的 | 日本へ入国する | 日本に滞在する |
種類 | 7種類 ・外交ビザ ・公用ビザ ・就業ビザ ・一般ビザ ・特定ビザ など | 29種類 ・特定技能 ・短期滞在 ・特定活動 ・特別永住者 ・技術・人文知識・国際業務 など |
管轄 | 外務省 | 法務省 |
申請場所 | 大使館・領事館 | 出入国在留管理局 |
発行される証明書 | ビザ | 在留カード |
以降で、それぞれの特徴や役割を詳しく解説します。
ビザ(別称:査証)とは
ビザとは、外国人に日本への入国が認められる許可書です。ビザは7種類あり、日本への入国が問題ないと判断されれば、大使館・領事館からビザが発行されます。
- 外交ビザ
- 公用ビザ
- 就業ビザ
- 一般ビザ
- 特定ビザ など
発行されたビザは、パスポートに添付します。
ビザの有効期限は、発給日から3ヵ月です。有効期限が過ぎると再申請が必要となるので、ビザ取得後は、なるべく早く日本に渡航するのが望ましいです。
在留資格とは
在留資格とは、日本に住む外国人の滞在目的を示すものです。在留資格は全部で29種類あり、仕事や留学、永住など、さまざまな目的に合う資格が用意されています。
- 特定技能
- 短期滞在
- 特定活動
- 特別永住者
- 技術・人文知識・国際業務 など
在留資格をもつ外国人には「在留カード」が発行されます。日本における合法的な滞在者としての身分を証明する大事な書類です。
就労ビザと在留資格の違い
就労ビザの正式名称は、就業ビザです。就業ビザの類に、就労目的の在留資格が含まれます。
就業ビザ |
---|
就業ビザに該当する在留資格 ・教授(就労先:大学教授、助教授、助手など) ・芸術(就労先:作曲家、彫刻家、工芸家、写真家など) ・報道(就労先:新聞記者、編集者、アナウンサーなど) ・教育(就労先:小・中・高校の教員など) ・技術・人文知識・国際業務(例:理工系技術者、IT技術者、外国語教師など) |
このような関係性なので、就労ビザと在留資格は同一の概念ではありません。
海外在住の外国人がビザ・在留資格を取得する流れ【3ステップで解説】
海外在住の外国人が日本で働くためには、ビザと在留資格を取得する必要があります。取得する流れを、3つのステップに分けて解説します。
- 日本の企業側が「在留資格認定証明書」を取得する
- 本人が在外大使館・領事館でビザを申請する
- 日本で在留カードを受け取る
順番に見ていきましょう。
1.日本の企業側が「在留資格認定証明書」を取得する
まず、外国人本人と雇用契約を結びます。そのうえで、日本の企業側が出入国在留管理局にて「在留資格認定証明書交付申請」の手続きをおこないます。
オンラインでの申請または出入国在留管理局の窓口で、手続きをするように義務付けられています。
審査に通れば、希望した受領方法に応じて原本またはメールで「在留資格認定証明書」が届きます。届いた在留資格認定証明書は、本人に郵送またはメールでデータ送信してください。
2.本人が大使館・領事館でビザを申請する
本人のもとに届いたら、本人が自国の日本の大使館または領事館に「在留資格認定証明書」を提出または提示(メールの場合)します。
受理されたらビザが発行され、日本への上陸許可が与えられます。
3.日本で在留カードを受け取る
ビザやパスポートの手配を含む必要な準備が整ったら、本人は日本に上陸します。入国すると、日本での滞在許可を示す「在留カード」が空港で発行されます。
ビザ・在留カードの2つが揃えば、日本での合法的な滞在・就労が可能になります。
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「ビザと在留資格の違いは理解できたけど、実際に取得できるか不安」
このように考えている方もいるでしょう。
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ビザ・在留資格の違いに関するよくある質問
ビザ・在留資格の違いに関するよくある質問と回答をまとめました。
在留ビザとはなんですか?
そもそも在留ビザとは、正式名称ではありません。在留資格のことを「在留ビザ」と呼んでいる人が多いです。在留ビザは、在留資格に置き換えて考えると理解しやすいでしょう。
ビザとパスポートの違いはなに?
ビザとパスポートは、以下のように特徴や役割が違います。
ビザ | パスポート | |
---|---|---|
役割 | 日本への上陸が認められた許可証 | 日本滞在中の国際的な身分証明書 |
交付場所 | 大使館・領事館 | 自国の役場やパスポートセンター |
ビザはパスポートに添付されます。
ビザと在留カードは違いますか?
ビザは、日本への上陸が認められた許可証を指し、在留カードは日本での滞在許可を示すカードです。ビザは本人が日本に入国前に手続きを済ませるのに対して、在留カードは日本上陸の後に発行します。
役割や交付場所などが、それぞれ違います。
ビザと在留資格はそれぞれ何種類ある?
ビザと在留資格は更新が必要ですか?
ビザは、入国許可証として役割を果たしているので、更新する必要はありません。在留資格の場合は、更新手続きが必要です。
在留資格が発行される際に、入国管理庁の審査で外国人の在留期間が決められます。在留期間は資格の種類や外国人の状況によって異なり、最短で15日、最長で5年間です。
更新手続きせずに在留期間が過ぎてしまうと、不法滞在の罪で罰則を受ける可能性があります。
ビザと在留資格の違いを理解して外国人雇用に備えよう!
ビザと在留資格の違いを理解しておくと、外国人雇用の手続きがスムーズになります。最後にもう1度、それぞれの目的や役割をおさらいしましょう。
ビザ | 在留資格 | |
---|---|---|
目的 | 日本へ入国する | 日本で生活する |
種類 | 7種類 | 29種類 |
法の管轄 | 外務省 | 法務省 |
申請場所 | 在外日本国大使館・領事館 | 出入国在留管理局 |
交付される証明書 | ビザ証明書 | 在留カード |
「それでも、ビザ・在留資格の取得が不安…」という方は、弊社「日本料飲外国人雇用協会」にご相談ください。ビザや在留資格の手続きに詳しい行政書士と提携し、申請許可の取得をサポートいたします。
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監修者プロフィール
- 外食業に特化した求人媒体を運営する人材支援事業会社にて、約20年間に渡り首都圏版メディアの立ち上げや事業責任者として従事。専門学校・短大にて就職セミナー講師としても20校以上の活動経験あり。2019年に特定技能制度の施行開始にあたり、登録支援機関の立ち上げとして「日本料飲外国人雇用協会」に参画。現在は理事 兼 事務局長として活動を所掌している。
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