【特定技能制度】定期報告における必要書類と年1回の届出方法を詳しく解説

【特定技能制度】定期報告における必要書類と年1回の届出方法を詳しく解説

「特定技能の定期報告って、どんな書類をいつまでに提出すればいいの?」

「登録支援機関にお願いすべきか、自社で対応すべきか迷っている…」

このような疑問や考えをお持ちの方も多いでしょう。

特定技能制度における定期報告は、外国人を受け入れている企業が行わなければならない法的義務です。

定期報告の怠りや虚偽の申請をすると、今後外国人を継続して雇用できなくなるリスクや罰則を受ける可能性があります。そのため、確実な対応が求められます。

本記事では、特定技能制度の定期報告における必要書類や基本的なルール、注意点を解説します。

自社で対応する場合と登録支援機関に依頼する場合に分け必要書類を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

【省令改正後】特定技能制度における定期報告とは

特定技能制度における定期報告は、国・行政側が特定技能外国人の就労状況や支援実施状況を把握し、制度の適正な運用を確保する事を目的としています。

2025年の省令改正により、報告に必要な書類や提出頻度などが見直されました。主な変更点は以下のとおりです。

分類変更前変更後
定期届出の提出頻度四半期ごと(年4回)年1回
所属機関の責務規定なし地方創生に関する責務が追加
届出書様式受入れ・活動状況に係る届出書+支援実施状況に係る届出書受入れ・活動・支援実施状況に係る届出書(様式第3-6号)に統合
提出方法書面・郵送書面・郵送に加え、オンライン提出

出典:出入国在留管理庁|特定技能制度における届出のルールが変わります!

提出頻度の軽減や書式の一体化などにより、受入れ機関の事務負担が軽減されています。

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あわせて知っておきたい「随時報告」とは

随時報告とは、特定技能所属機関(特定技能の外国人を受け入れる企業や個人事業主)が受け入れ状況に変更があった際に、地方出入国在留管理官局に対して実施しなくてはいけない報告義務です。

随時報告するタイミングは、以下のとおりです。

随時報告のタイミング
  • 雇用契約内容や雇用契約を変更したとき
  • 計画支援内容を変更したとき
  • 支援責任者・担当者を変更したとき
  • 自社支援に切り替えたとき
  • 委託する登録支援機関を変更したとき
  • 支援委託契約内容の変更や委託契約を終了したとき
  • 特定技能外国人の受け入れが困難になったとき
  • 特定技能基準省令の基準を満たさなくなったとき

報告は原則事由発生日から14日以内に行います。適切に届出を行わないと、新規受け入れの停止や特定技能所属機関としての認定取り消しなど今後の受け入れに支障が出る可能性があります。

特定技能制度における定期報告の必要書類

汎用

定期報告では、特定技能所属機関や登録支援機関がそれぞれの立場に応じて必要書類を提出する義務があります。

  • 特定技能所属機関が自社で提出する書類
  • 登録支援機関が提出する書類

自社で対応する場合と登録支援機関に依頼する場合の必要書類が異なるので、しっかりと確認しておきましょう。

特定技能所属機関が自社で提出する書類

以下は、特定技能所属機関が用意する必要のある書類です。

自社で用意する書類
  • 受入れ・活動状況に係る届出書
  • 特定技能外国人の受入れ状況・報酬の支払状況
  • 賃金台帳の写し(特定技能外国人のもの)
  • 賃金台帳の写し(比較対象の日本人のもの)
  • 報酬支払証明書(報酬の支払を通貨払いにしている場合)
  • 理由書(届出期間内に届出ができなかった場合)

参考:出入国在留管理庁|特定技能所属機関・登録支援機関による届出(提出書類)

登録支援機関に支援の全部を委託していない場合、「支援実施状況に係る届出書」と「1号特定技能外国人支援対象者名簿」の提出が必須です。

必要書類の準備に不安がある方は、申請取次行政書士がいる行政書士法人への委託を検討してみましょう。申請取次行政書士は、入管手続きに精通した専門家です。

猪口 裕介

書類準備や法的要件の確認を任せれば、時間と労力を節約できます。

また、万が一届出の内容にミスが生じた場合も、専門知識を活かした適切な対応に期待できます。

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登録支援機関が提出する書類

登録支援機関の必要書類は、以下のとおりです。

登録支援機関が用意する書類
  • 支援実施状況に係る届出書
  • 相談記録書※相談・苦情対応が発生した場合
  • 定期面談報告書(特定技能外国人用)
  • 定期面談報告書(監督者用)
  • 転職支援実施報告書※「非自発的離職時の転職支援」を実施した場合
  • 支援未実施に係る理由書※1号特定技能外国人支援計画書において実施すべき支援について、未実施となった場合
  • 理由書※届出期間内に届出ができなかった場合

参考:出入国在留管理庁|特定技能所属機関・登録支援機関による届出(提出書類)

特定技能制度の定期報告における基本ルール【提出方法・提出先・提出期限】

汎用

ここでは、特定技能制度の定期報告における提出時の基本ルールを解説します。

  • 提出方法|オンライン、窓口、郵送から選べる
  • 提出先|管轄の地方出入国在留管理局に提出する
  • 提出期限|対象年の翌年5月31日までに提出する

定期報告における基本ルールを理解していないと、手続きミスや期限遅れのリスクがあります。確実に報告を済ませるために、理解を深めていきましょう。

提出方法|オンライン、窓口、郵送から選べる

定期報告の提出方法はオンラインと窓口への提出、郵送の3種類から選べます。

各提出方法の概要は、以下のとおりです。

提出方法備考
オンライン出入国在留管理庁電子届出システムを利用する
※要事前登録
窓口へ持参平日の各入管の受付時間
郵送で送付管轄の出入国管理局に送付する

すぐに対応したい場合は、オンラインが便利です。窓口へ持参する場合は、事前に受付時間や混雑状況を確認しておきましょう。

提出先|管轄の地方出入国在留管理局に提出する

どの提出方法を選んでも、提出先は管轄の地方出入国在留管理局(または支局)です。

法人の場合は、登記上の本店所在地の管轄へ、個人事業主は事業主本人の住民票上の住所を管轄する地方出入国在留管理局に提出します。

地方出入国在留管理局と支局の所在地は、以下の13箇所です。

提出先の所在地
  • 札幌出入国在留管理局
  • 仙台出入国在留管理局
  • 東京出入国在留管理局
  • 横浜支局
  • 名古屋出入国在留管理局
  • 大阪出入国在留管理局
  • 神戸支局
  • 広島出入国在留管理局
  • 高松出入国在留管理局
  • 福岡出入国在留管理局
  • 那覇支局
  • 東日本入国管理センター
  • 大村入国管理センター

参考:出入国在留管理庁|地方出入国在留管理官署

書類の記入方法や必要書類に関する問い合わせは、各官署ではなく外国人在留総合インフォメーションセンターが対応しています。

猪口 裕介

不明点がある場合は、事前に確認しておきましょう。

提出期限|対象年の翌年5月31日までに提出する

提出期限については、対象年の4月1日から翌年3月31日までのものを翌年5月31日までに提出する決まりです。期限を過ぎてしまうと、行政からの指導対象となり、過料が科せられる可能性もあります。

定期的な記録と早めの必要書類の準備により、提出期限が過ぎないようにしましょう。

特定技能制度の定期報告における3つの注意点

外国人雇用のメリット・デメリットは?採用するための手順を詳しく紹介

ここからは、特定技能制度の定期報告における3つの注意点を紹介します。

  • 定期面談は義務なので必ず実施する
  • 提出を忘れると外国人を継続して雇えなくなる
  • 報告の拒否や虚偽の申告は罰金の対象になる

ルールを守らないと指導や罰則を受ける可能性があるため、チェックしておきましょう。

定期面談は義務なので必ず実施する

定期面談の開催頻度は3ヵ月に1回で、省令改正前後で変更はありません。

ただし、面談方法に改定があり、面談の対象となる特定技能外国人の同意がある場合はオンラインでの面談が可能となりました。

以下は面談時に意識すべきポイントです。

定期面談のポイント
  • 外国人本人が理解できる言語で面談を実施する
  • 必要に応じて生活面の情報も伝える
  • 面談者は中立的な立場を保つ

定期面談では業務内容や待遇、人材保護、生活で困ってることがないかなど、状況の確認が求められます。外国人が安心して働ける環境を整えるためにも、面談は丁寧に実施しましょう。

提出を忘れると外国人を継続して雇えなくなる

定期報告が、特定技能外国人を受け入れる企業に課された義務のひとつです。

報告を怠ったり内容に不備がある場合は罰則の対象となるだけでなく、制度上の「欠格事由」に該当し、今後の外国人受け入れ自体ができなくなるリスクもあります。

出入国在留管理庁のホームページでは「届出が適切に行われていない場合、所属機関は継続して受け入れができなくなる」と明記しています。

もし提出が遅れた場合は、理由書を添えて提出することで対応可能です。書式の指定はなく、内容を自身で作成し、所轄の出入国在留管理局に確認のうえで提出しましょう。

参考:出入国在留管理庁|特定技能所属機関・登録支援機関による届出(提出書類)

報告の拒否や虚偽の申告は罰金の対象になる

特定技能の定期報告は出入国管理及び難民認定法により義務付けられており、所定の期間内に届出を行わなかった場合や、事実と異なる内容を報告した場合には、法令違反として扱われる可能性があります。

実際に出入国在留管理庁の資料では「所定の届出を怠ったり、虚偽の内容を届け出た場合、10万円以下の過料が科される場合がある」と明記されています。

また、報告徴収や立入検査を拒んだ場合、30万円以下の罰則対象です。

報告の拒否や虚偽の申告は、最悪の場合、外国人の受け入れ停止や登録支援機関としての登録取り消しにつながってしまいます。

猪口 裕介

外国人労働者を雇用し続けるためにも、適正な報告を心がけましょう。

参考:
出入国在留管理庁|出入国在留管理庁電子届出システムに関するQ&A
出入国在留管理庁|実地調査に御協力ください

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特定技能外国人を雇用する際、受け入れ企業には就労支援や定期報告が義務付けられています。

年に1回義務付けられている定期報告には専門的な知識と時間を要するため、登録支援機関に委託することで適切な情報提供をしてもらうという選択肢もあります。

本記事を参考に、特定技能制度の定期報告の準備を整えていってください。

とはいえ「手続きや必要書類が複雑で、どうすればいいかわからない」と不安に思う方もいるでしょう。

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監修者プロフィール

猪口裕介
猪口裕介一般社団法人 日本料飲外国人雇用協会  理事 兼 事務局長
外食業に特化した求人媒体を運営する人材支援事業会社にて、約20年間に渡り首都圏版メディアの立ち上げや事業責任者として従事。専門学校・短大にて就職セミナー講師としても20校以上の活動経験あり。2019年に特定技能制度の施行開始にあたり、登録支援機関の立ち上げとして「日本料飲外国人雇用協会」に参画。現在は理事 兼 事務局長として活動を所掌している。
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